アカペラ教室03

前回の《アカペラ教室》では「アカペラを始めるために最低限知っておきたい音楽理論」として簡単な譜面の読み書きが必須であることをお伝えしました。

さて、いよいよアカペラの練習を始めたいと思うのですが、何から手を付けていいものやら?
今回は選曲から!その大まかな流れ、手順を追ってみたいと思います。



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グループの個性を活かした選曲

discussion

グループの総意をまとめておく

グループによっては、リーダー的な人やアレンジ担当の人が曲を提案するかもしれませんが、ここでは、その前段階についてのお話をします。

まずは、次のことをグループの皆で話し合い、“グループの総意”を確認してください。これをやっておかないと活動が継続しにくくなります。

  • グループの人数と構成
  • グループ内での役割担当
  • グループの方向性・個性・活動目的
PURE VOXの場合は師弟関係なのでちょっと特殊ではありますが、それでも最初(2002年当初)に、「なぜあなたたちを選んだのか」「この活動は何を目的にしているのか」「活動では具体的に何をするのか」などを説明し、最後に一人ひとりに「やりますか?」と問いました。
それは、メンバーが変わったり、活動の目的が変わる度に再確認し、過去最少人数の3人になったとき(現在)にも行いました。

グループの人数と構成

これは、現時点ですでに決まっているように思えますが、今後のことも踏まえておくという意味です。
「たとえメンバーが入れ替わったとしても、うちは5人でやる」
「今はボイパが不在だが、いずれはボイパを入れて〇人で活動したい」
「人数が増える分には構わない。ただ4人を下回ったら休止する」などです。

グループ内での役割担当

  1. 選曲をするのは誰か
  2. アレンジをするのは誰か
  3. 練習日程の決定や調整役は誰か

その他、活動内容によっては、“サイト管理の担当”や“SNS担当”、ライブや営業を行うのなら“営業担当”なども必要になります。

全員が未経験で対等な関係の場合は、何もかもを“みんなで”となりやすいでしょう。それも最初の内は仕方ないと思います。でも時期を見て適材適所の担当を決めるようにしましょう。いずれトラブルを招いてしまうので。

グループの方向性・個性・活動目的

これは選曲をする上でもとても重要です。
「やりたいこと」や「好きな音楽ジャンル」が初めから共通しているメンバーが集められれば良いですが、それはなかなか難しいでしょう。各々主義主張があるでしょうから、まずはそれを聞いてから、あらためて“このグループとしてはどうするか”を決めます。

  • ジャンル(アニソン/歌謡曲/懐メロ/洋楽/ロック系…など)
  • タイプ(コミカル系/正統派コーラス系/アカペラバンド系…など)
  • セールスポイント(リードが上手い/コーラスがきれい/パフォーマンスがかっこいい/アレンジが独創的/ダンスミュージックが得意…など)

また活動の目的や指針も話し合っておいた方が良いでしょう。

  • 精力的にライブ活動を行いファンを増やしたい
  • いずれ営業(ギャラが発生するお仕事)ができるようになりたい
  • YouTubeなどで動画を公開したい
  • 積極的に地域の催しやボランティア活動に参加したい など

最初からすべてを決めることはできないと思いますので、活動を始めてから少しずつ具体的にしていっても構いません。
それでも、バラバラの方向を見たままスタートすると後々厄介です。可能な限りで方向性は決めておいた方がベターです。

失敗しない曲選び

CD

曲を決めましょう!ですが、ただ好きな曲を歌いたいならカラオケで十分です。あくまでも“あなたのアカペラグループ”で歌うのに最適な曲を選んでください。

リーダーが提案した曲でも、みんなで持ち寄った曲でも、選考する際は一人ひとりがグループのプロデューサーになること!厳しく、客観的な視点を持ちながら、同時にメンバー自身がグループのビッグファンでなくてはなりません。

  • 個人的には好きな曲—でもアカペラで歌ったらどうなのか?
  • 難易度の高い曲—でも自分たちの実力で再現できるのか?
  • 個性的な曲—でもうちのリードに合っているか? など

グループの個性と曲の個性を照らし合わせる

メンバー全員が気に入った曲があったとしても、それは原曲の話です。
これから自分たちでアレンジして、自分たちが歌う曲であることを忘れてはなりません。
もし曲の個性を台無しにしてしまったら、いちばんがっかりするのは自分たちです。
どんな曲も、第三者の意見は常に賛否あるものです。だったら、せめて自分たちくらいは「私たちのこの曲が最高!」と思える完成を目指しましょう。

  • 男声(女声)がないと雰囲気が出せない曲……✖同性のみのグループ
  • リズム隊がいないと困難な曲(様にならない)……✖コーラスのみのグループ
  • 大人数だと持て余す曲……✖6名以上のグループ
  • 少人数だとしょぼくなってしまう曲……✖4名以下のグループ
  • ほとんどコード進行が感じられない曲……✖コーラスメインのグループ
ベースやボイパの有無、人数や男女比などを考慮すること。
いくら原曲がかっこいい曲でも、アカペラでどこまでのことができるのかを想像してみる。リードの意見が絶対ではないが、それでもリードが矢面に立って表現しなくてはならないため、リード担当者が歌えないような曲を選ぶのはNG

私たちの場合は、すべて逆を選んでいるので参考になりませんね(^^;
女だけですが、男性曲やロック系も歌います。ベースもボイパもいませんがバンドものもやるしリズム重視のEDM系もやります。裏を返せば、これがPURE VOXの個性でありセールスポイントです。選曲の基準は、「女だけでは無理そうな曲」「3人だけでは様にならなそうな曲」「日本人(とくにおばちゃん)には歌えなさそうな曲」です(´艸`*)

先にリードボーカルに歌ってもらう

歌う女性

せっかく曲を決め、アレンジも始めたのに、途中でリードが上手く歌えないことや曲の雰囲気に合わないことが判明したらガッカリです。アレンジを始める前にあらかじめリードボーカルに曲の候補を伝えておき、ある程度は歌えるようにしておいてもらいましょう。

曲想が極端に変わらないようならキーをリードに合わせた方が良いです。ただ、なんでもかんでもリードに合わせ過ぎると、どれも同じキーになってしまうことがあります。リードは複数人いたほうが選曲の幅は広がります。


アレンジのアイディアを出し合う

この時点でまったくアイディアが出ないようなら選曲ミスかも!?
類まれなアレンジのスペシャリストでもいない限り、歌い手自身が何のインスピレーションも、こんなふうに歌いたいという欲求も湧かない曲なんてきっとつまらないです。

選曲の段階で、どんなアレンジができそうかを皆で考えましょう。この段階ではまだ選曲のための材料です。具体的なアレンジは決定後にするとして、「こんなことができそう」「こうしたら面白い」などのアイディアをできるだけ出してみます。

できるかどうかは二の次として、「こんなふうにできたら絶対カッコいい!」とワクワクできる曲を選んでみてください。

選曲のまとめ

【曲を決めるまでの手順~活動初期~】

  • グループの方針(方向性など)を決めておく
  • グループの人数構成や活動目的に合った曲を選ぶ
  • 各々がグループのプロデューサーになって曲の選考をする
  • あらかじめリードボーカルに候補曲を練習させておく
  • 候補曲をどのようにアレンジするか(できそうか)アイディアを出し合う

曲は誰が提案しても構わないと思います。でも、誰でも提案できるようにするためには事前に“グループの総意”を確認しておくことが大切です。指標となるものがないと個人の趣味を押し付け合うことになりかねません。
人数が多いほど意見をまとめるのは難しいとは思いますが、人数が多いことでアイディアはたくさん出せます。自分のグループのデメリットも、視点を変えてメリットにしていきましょう。

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