アカペラ教室04

前回の「選曲の仕方」についての記事内で、曲の選考時にアレンジのアイディアを出すことを提案しました。
そのアイディアを基にいよいよアレンジに入りたいと思います。

実際は、個人がアレンジする場合とグループの皆で相談しながら行う場合とあると思います。
ここでは共通する手順を示したいと思います。経験者であれば、いろいろんな方法があると思いますが、未経験者や初心者が中心のグループということ、 また最低限の音楽理論がわかっているという前提で進めたいと思います。



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構成譜をつくる

五線上の音符

曲の全体像を理解する

初めにやっておきたいのは構成譜の作成です。
構成譜というのは、曲の進行とコードのみが書かれた簡易的な譜面のことです。音符を書き込んでいくので五線譜ノートなどを用意してください。アレンジが完全に終わったら、あらためて清書するので、これは下書き用だと思ってください。
それでは、この構成譜に曲の全体像を書き入れていきましょう。

サイズと構成(楽段)

イントロが何小節、Aメロ・Bメロ・サビ、間奏などの各楽段の小節数を確認しましょう。

原曲通りのサイズで歌うかどうかは後から決めればいいので、まずは実際の曲がどのような構成なのかを把握してください。
アカペラではあまりフルコーラス歌うことはないかもしれませんが、一先ずフルコーラスアレンジするつもりでやってみましょう。
初めから端折って(サイズを縮めて)作る人もいるでしょうが、私個人としておススメしません。完成したした時点で検討したほうが良いと思います。ただ極端に前奏や間奏が長い曲などは、最初から短めにしても良いかもしれません。

前奏—2小節、1番Aメロ—4小節、1番Bメロ—4小節、1番サビ(Cメロ)—8小節、間奏—2小節……。

譜面に小節線と楽段ごとのリハーサルマークを入れます。
リハーサルマークは、A-B-C-D-E-F……でも、1A-1B-1C-I-2A-2B……でも、皆が共通していれば何でも構いません。
練習時に「じゃあCからもう一回ね」とか「2Bを半分カットしない?」なんていう使い方をします。

調性と調号

メロディーを弾いて使われているスケールを確認しましょう。

簡単なところでは、一度も黒鍵を使わずにメロディーが弾けるようなら、その曲のキーはCメジャーかAマイナーということです。いつもFの音が黒鍵(F#)ならキーはGメジャーかEマイナーになります。メジャーかマイナーかはおおよそ曲調で判断できるでしょう。
(参考になるサイト : 音楽理論.com)

~調号の簡単な覚え方~
① ♯がつく順番/ファ→ド→ソ→レ→ラ→ミ→シ/(C)→G→D→A→E→B→F#→C#
② ♭がつく順番/シ→ミ→ラ→レ→ソ→ド→ファ/F→B♭→E♭→A♭→D♭→G♭→C♭

♯も♭もつく順番が決まっています。知らなかった人は「ファドソレラミシ、シミラレソドファ」と呪文のように覚えましょう。

誰もが通ってきた道です(^▽^) 
必ず覚えられますが、最初で躓いてしまったら…

#や♭がつく順番も、調整も、完全5度進行であることを思い出してください。
♯は完全5度上進行、♭はその逆の完全5度下進行です。
調性の場合なら、Gの完全5度上はD、Fの完全5度下はB♭になりますよね。

もしメロディーを鍵盤などで弾いてみた時、毎回ファとレに ♯がついたとしましょう。
その時点でドとソにも ♯ がつくことになります。
もし、ある曲ではシに♭がついていたとしたら、これはA♯ではなく、B♭がだと考えます。なぜなら、A♯であればファ・ド・ソ・レにも#がついているはずだからです。

曲によっては、同じ曲中にAとAmなど、マイナーとメジャーの両方のコードが出てくる場合があります。その場合は、コードAの時にはド(C)に♯がつき、コードAmの時はナチュラルCとなります。どちらかが臨時記号ということなるわけです。

既に調性が判明していれば迷うことはありません。
仮にその曲がDメジャーであると分かっているなら、Dメジャーの調合は♯がファとドにつくので、このスケールではC♯(コードA)が普通です。コードAmの時には、Cに臨時記号♮をつけます。

~調号から簡単に調性を知る方法~
① ♯の調号は、最後の♯がついた音の長2度下(全音)が主音 
② ♭の調号だと最後の♭がついた音の完全5度上が主音

例えば、♯がファ・ド・ソについているなら、最後に♯がつく「ソ(G)」の全音上であるAが主音となり調性は「A」です。
♭がシ・ミ・ラについているなら、最後の「ラ(A)」の完全5度上であるEが主音で調性は「E♭」となります。

覚え方はいろいろあるので、自己流で良いと思います。自分なりの法則を見つけてみてください。

コード進行

調性(キー)がわかったら、まずはダイアトニックコードを出してみましょう。
ダイアトニックコードとは、スケール上に3度・5度・(7度)を重ねてできた和音のことです。

数字に主音を当てはめればOK!
 3和音/ Ⅰ Ⅱm Ⅲm Ⅳ Ⅴ Ⅵm Ⅶm♭5
 4和音/ⅠM7 Ⅱm7 Ⅲm7 ⅣM7 Ⅴ7 Ⅵm7 Ⅶm7♭5

この7つのコードで、基本的なコード進行は作られています。マイナーは自分で調べてみてくださいね。

曲中には、部分的にノンダイアトニックコードやテンション系コードが含まれますが、それらは特徴的なのでなんとなくわかるのでは?主メロやベースラインなどを参考にすると特殊なコードも徐々に聴こえてくるでしょう。

ですが、完璧に聞き取れなくても問題ありません。アカペラでは再現が困難なコードもあるので、どうしても聞き取れないコードや難しいコードはダイアトニックコード(代理コード含む)に置き換えて大丈夫です。また部分的にコードアレンジすることも必要です。

たとえ同じメロディーでもコードが変われば別の曲になってしまいます。
カバー元(原曲)が何の曲かわからなくなるほどのコードアレンジは避けましょう。
但し、人の声で違和感のある音や流れの中で不自然なインターバルになるようなら、無理して原曲通りのコードにする必要はありません。曲の特徴をおさえつつ、部分的に独自のコードアレンジをすると良いでしょう。

構成譜の作り方のまとめ

  • アレンジを始める前に構成譜をつくる
  • 曲の全体像を把握するためにサイズと構成を記す
  • メロディーから調性を判断し調号を記す
  • ダイアトニックコード7つを導き出す
  • 構成譜にコードを記す

これで構成譜が完成しました。

アレンジが始まったら、この構成譜に各自音符を記録していきます。途中で何度も書き直すことになるでしょうから、鉛筆書きが良いと思います。
符割が正しくかけているか心配な人は、必ず練習時には録音をしておきましょう。書かれている音と歌っている音が同じか後で確認してみてください。



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